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糖尿病予備軍とは?

(米国では)18歳以上の成人の38%、9,760万人が糖尿病予備軍であるというデータがあります。また、65歳以上の成人の48.8%(2,720万人)が糖尿病予備軍であるという事実もあります。このまま放っておくと、全人口の11.6%にあたる3,840万人が2型糖尿病を発症するでしょう。幸いにも糖尿病予備軍の発症を防ぐためにできることがたくさんありますので、ご紹介しましょう1。

糖尿病予備軍とは?

メイヨークリニック(アメリカ・ミネソタ州にある総合病院)によれば、糖尿病予備軍とは、血糖値が正常値より高い状態を指します2。そして、それは食生活から始まるのです。

食事をすると、体内で食べ物が分解され、グルコースなどの食物糖になり、血液中に入ります。膵臓はインスリンというホルモンを分泌し、血液中の糖が細胞に入ってエネルギーに変換されるのを助けます。

ただ、インスリン抵抗性によって、細胞がインスリンに適切に反応せず、血糖が過剰になる場合があります。時間の経過とともに、膵臓はより多くのインスリンを産生することで補おうとしますが、膵臓が消耗すると、血糖値の上昇を管理するのに必要な十分な量を作ることができなくなります。

2型糖尿病を発症しなかったとしても、糖尿病予備軍であることは、体、特に腎臓、心臓、血管に悪影響を及ぼす可能性があります。

研究者や医師は、糖尿病予備軍/糖尿病の正確な原因を突き止めてはいませんが、最も重要な要因のひとつが、この病気の家族歴であることだと多くの人々が同意しています。

症状は?

糖尿病予備軍であることを示す兆候はありませんが、2型糖尿病を発症していることを示す可能性のある症状は数多くあります。これらの徴候のいくつかは、他の健康問題を示している可能性があり、日頃から医師の診察を受けることが賢明です。

メイヨークリニックによると、2型糖尿病の症状には次のようなものが挙げられます:

  • 口の渇き
  • 頻尿
  • 空腹感の増加
  • 疲労
  • 目のかすみ
  • 足や手のしびれやピリピリ感
  • 感染症にかかりやすい
  • 傷の治りが遅い
  • 意図しない体重減少

何ができるのか?

糖尿病予備軍になったかもしれない、あるいは予備軍になるかもしれないと思ったら、まず医師に相談しましょう。糖尿病予備軍を予防するためにできる生活習慣の改善方法もたくさんあります。

運動

定期的な運動は、たとえ1日20~30分のウォーキングのような低負荷の運動であっても、血糖値を下げるのに役立つと同時に、インスリンに対する体の感受性を高める(つまり、摂取した糖の処理がうまくいくようになります)。

健康的な食事

クッキーやケーキはおいしいかもしれませんが、加工食品に含まれる糖分は、体重増加、血糖値の問題、心臓病のリスク増加など、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品を控えるか、少なくとも摂取量を減らすことで、体内で代謝・処理される糖分の量を減らすことができます。

禁煙

禁煙が健康に役立つことは十分知られていますが、糖尿病の予防にも重要なことです。禁煙することで、体内のインスリン濃度をうまく管理できるようになり、結果的に血糖値を下げることができます。

体重を減らす

他の項目と同様、体重を減らすことは健康に複数のメリットをもたらします。糖尿病予防プログラム(Diabetes Prevention Program)による20年近いデータを用いたある大規模な研究では、身体活動を増やし、体重を5~7%程度減らすことで、糖尿病の発症リスクを58%減らすことができるとされています3

食物繊維の摂取量を増やす

ほとんどの成人は、1日に推奨されている食物繊維の約半分しか摂っていないことをご存知ですか? 食物繊維は健康的な食生活をサポートする重要な成分です:

  • 血糖のコントロール
  • 中性脂肪とコレステロール値
  • 消化器系の健康
  • 体重管理

参考文献:

1 https://www.cdc.gov/diabetes/php/data-research/index.html
2https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/prediabetes/symptoms-causes/syc-20355278 3https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1282458/